第36章 *帰還まで
極東へ瞬間移動して墓参りのついでに観光も終えた後は、ラキアへ瞬間移動で戻った。
ラキアからオラリオまでの魔導列車の試運転で僕達はオラリオへ着いた。
ということまで軽くケイトが神フレイヤへ話し、談笑し合っていたわけだが…
急な神フレイヤの言葉に、僕達は頭がついて行かなかった。
ついでに言うと、割愛していたが…ロキが熱望していたお祓い(1145ページ参照)は、訪れた各地で必ずするようにしている。
フィン「い…いいのかい?//」
フレイヤ「あら?私が理解していてもなおせがむ節操無しだとでも思ったのかしら?心外ね」
フィン「いや、そういうつもりで言ったわけでは//」
ケイト「普段のフレイヤなら間違いなく一緒に入ろうとして来ていたから」
フレイヤ「ケイト、あなたはお腹に子がいる状態でしょう?
周囲を気にしないようにしているつもりでも、明らかに警戒心は高まっているわ。
それも…神の目にはわかるぐらいにはね。
安心できるように。1日を思う存分過ごせるように…
それを最優先した場合…二人きりの相手は私ではなく、あなた(フィン)じゃないとダメでしょう?」
フィン&ケイト『!!』
フレイヤ「だから今回は特別(くすり)
もし二人きりになる時が来るとすれば…
そうね。他ファミリアに泊まる時ぐらいかしら?」
ケイト「…ありがとう、フレイヤ」
フィン「恩に着るよ」
フレイヤ「いいのよ^^
ここでたまたま会えたことの方が私には嬉しいわ。
それに…随分と出せるようになったじゃない。
気にした所で言う人は言うとわかったのかしら?」
ケイト「…うん…(俯)
人の認識や解釈、意見にブレーキなんて掛けられないからね^^;」
フレイヤ「そうね…本当にその通りなのが、少し惜しいわ。
それじゃあ、私はそろそろ行くわ」
ケイト「あ、出る所だったんだ」
フレイヤ「ええ^^
じゃあ、また…必ず会いましょう」
ケイト「うん!」頷&微笑
フロントのカウンターから程近い場で向かい合っていた二人がようやく動き出した。
神フレイヤは外へ、ケイトは僕の手を引きながら内へ…
お互い振り返ることもなく、真っ直ぐに前に進んでいった。