第36章 *帰還まで
ナレーション『前回の続き…
テロップ『神フレイヤが現れた!!』
選択コマンド、フィンは『逃げる』を選択!
だが即座に回り込まれた!!
フィンとケイトは逃げられない!!!
果たして、次回は一体どうなる!!?』
やかましい!!!!(ちゃぶ台返し)
画面ごとナレーションを吹き飛ばした後…僕は硬直するばかりだった。
……どうすればいい?…どうすれば…この窮地を脱せる!!?
神ガネーシャと張り合うこと数分、ようやく落ち着きを取り戻して列に戻ってきたのまではいい。
いいんだが…何故、入館したとほぼ同時に神フレイヤが現れた!?;
新婚旅行中だと正直に言う→邪魔をしなければ大丈夫ね。
ダメだ
誤魔化す→即座にばれる、神に嘘は付けない。
これもダメだ!
戦略的撤退を→即座に回り込まれる。
どれもダメだ!!
(はっ!)待て…
それならいっそ、始祖神ウレイオスに出てもらって説得してもらった方がいいはずじゃ……
ケイト「フレイヤ、久しぶり!^^//」
フレイヤ「久しぶり。
普段滅多にしないのに高揚して…そんなに嬉しいの?//」微笑&恍惚笑み&うっとり
ケイト「うん!^^(頷)
だって久しぶりでしょ?♪
あ、でも今新婚旅行中なんだよね」
フレイヤ「そう…
残念ね。二人きりになりたかったのだけれど」
ケイト「んー。また今度にしよう?」
よし!ナイスだ、ケイト!
ケイトの言葉なら無邪気な分、下手に勘ぐられたり探られる心配もない!!
フレイヤ「ええ、そうね。
所でラキアの魔導列車、完成したそうよ?」
ケイト「うん!乗り心地もよかったし快適だったよ。
ものの数時間で魔法大国アルテナまで行けたしね。
ラキアを中間地点として、オラリオとも繋げてあるから」
フレイヤ「そう…大線路が完成したのね。骨組みは既にできていたけれどまだ時間がかかるはず…
ああ、あなたが完成させたのね?」
ケイト「うん!材料はちゃんと揃ってたから」
そう談笑し合う中、ようやく僕から切り出せた。
フィン「そろそろ行こう。混んできた」
フレイヤ「そうね…
新婚旅行ならいっそ、家族風呂にでも入ってきたらどうかしら?
二人きりになれるわよ?」
フィン&ケイト『!!///』
予想だにしなかった神フレイヤからの提案に、僕達は揃って赤面と共に硬直した。