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闇に咲く華

第1章 幼少期


23

「貴方は・・・」
「おや、私の事を覚えてて下さったのですね、嬉しいです」

長い銀髪を靡かせてふふふと笑ってる青年にすごーく見覚えがあります。

「あら桃丸、もう会っていたの?」
「帰蝶・・・私はもう元服したのですからその名は・・・」

義姉さま、天然ですね?天然記念物ですね?

黒羽と雹牙を引っ張って兄さまの部屋に入った時に部屋に居たのは

兄さま、義姉さま、そして本能寺の変た・・・失礼しました。
先日、道場にて会った彦太郎改め明智光秀でした。


義姉さま!?"紹介したい子"って言うからどこぞの子供かと思った(弟とか妹とか!)ら
この方のどの要素に"子"がつくの?

従兄弟だから弟分って意味なのかな。
うん、そう思う事にしときます
何か雰囲気が、明智さんは義姉さまに何か逆らえないっぽいので

大丈夫だよね?

「お市様、改めて・・・私は昨日付けで信長公の家臣になりました。明智光秀と申します」
「織田信長が妹、市です」
「勿論、存じております。ふふ、先日は幼名で名乗り欺いた事をお許し下さい」
「貴方、市に何したの」

義姉さま、その綺麗な顔で怒っちゃ嫌ですよ
何もされてません、本当に。

「義姉さま、何も無かったよ。明智さま、兄さまを宜しくお願いします」

ぺこりと明智さまに挨拶をしたら、またふふふと笑って、美しい微笑み。

「どうか光秀とお呼び下さい、貴女は信長公の妹君なのですから」

肌が白くて長い髪も、そしてお顔も女性が裸足で逃げ出すくらいの美形なり。
ちょっと胡散臭いのは光秀だから、って事にしとこ・・・

「桃・・・光秀の紹介はここまでにして、市の、上総介さまの家族を紹介して貰える?」

撫で撫でしつつ、微笑んでくれる義姉さま優しい。

私のちょっと後ろ側の天井に目配せしたら
2人が降りて来て跪く。


「姫様の付きで護衛をしております、黒羽と申します」
「同じく、お市様付きの護衛をしてます、雹牙と申します」

雹牙の敬語なんてレアだな。

「義姉さま、市の大切な家族なの」
「素敵なお兄さん達ね。市の家族なら私にとっても家族よ
2人共、お市を宜しくね」
「「御意」」

では失礼致しますと再び上にあがって行った2人を見届け
懐に入れてた包みを取り出す
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