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闇に咲く華

第1章 幼少期


22

宴は盛大なもので濃姫さまの晴れ姿も綺麗でした
私が味付けの指示をしたお料理も大変喜んでくれたみたいで満足満足。

忍なのに正装で出席してる黒羽と雹牙
動きと態度が微妙にぎこちないですよ、耐えて下さいこればっかりは。

濃姫さま側の家、斎藤家の値踏みするような視線もあったけど
私の機転で有無も言わせなくしてやりました。
まあ、殆どは兄さまの気迫で負けてたけどね。

そう言えば斎藤道三と言えばきな臭い話が有ったような。
梟雄の1人で蝮の道三・・・あ、そうか。

濃姫さまの最愛の、父親違いのお兄様が居るんだ
何とかできないかなー・・・お兄様の死亡フラグ。

私も兄さまが傷付いたら嫌だものね


とりあえず、兄さまと濃姫さまの仲も睦まじく見えたから幸先宜しいことで。


一段落して部屋にて正装から普段着の着物に着替えてたら
兄さまが呼んでるとの知らせを受けて部屋に直行!

兄さまの事だからきっと濃姫さまの紹介かな?


はしたないけどせかせかと小走りで訪問したら濃姫さまにクスクス笑われました。

「上総介様の妹君はお転婆ね、今日から義姉になった濃姫よ。帰蝶とも呼ばれているわ、宜しくね」
「市です、宜しくお願いします。えと、義姉さま」

ぺこりと頭を下げ挨拶したらぎゅむーっと抱き付かれながら頭を撫でられ中。

「こんな可愛い義妹が出来るなんて嬉しいわ!仲良くしていきましょう」
「市も、うれしい」

はっ、義姉さまとイチャコラは嬉しいけど兄さまが何か無言!
義姉さまの肩越しにチラリと顔を伺ったら

「是非も無し」

穏やかな顔で、兄さまからも撫でられた。

大事な大事な家族がまた、増えて
絶対守りたいと改めて決意。

「明日、貴女に紹介したい子がいるの、楽しみにしててね?」

・・・ん?紹介したい子って誰だ?
ふわりと義姉さまが微笑んでそう言うけど、私にゃサッパリ検討もつきません
蘭丸はまだ森氏のとこで来るわけないし、来れる年齢でもないはず(そもそも産まれてるのか?)

「宴にも居た、お市の家族のお兄さん達も紹介してね?」
「!うん、義姉さまにも紹介する」

兄さまってば黒羽と雹牙の事も伝えてくれたんだ!
眼を輝かせてそう返事をすれば「良い子ね」とかいぐり回されました

うん、義姉さま大好き。


天井裏でそれを聞いてた二人はちょっと頭を抱えたらしい
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