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闇に咲く華

第1章 幼少期


黒羽からの説明を聞くには座ってるだけで良いって言うけど
自分の事じゃないけど緊張しています。

濃姫様だよ?帰蝶さんだよ?義姉さまと呼ばなければ!

堺に寄った時に、兄さまと濃姫さまへの贈り物を購入してたので
喜んで下さるかドキドキハラハラしています。

まだかなーと着物を着たまま婆娑羅発動して暇潰しをしてたら織田の忍さんに呼ばれた?

「お市様、女中の者がお市様へ料理の指導をして頂きたいと・・・」

はい?何で今頃?
つうかこんな小娘にベテランの女中さんに料理を教えるとか疑問に思わないのかね。

・・・どうしよう、黒羽も雹牙も居ないし勝手に出歩いたら怒られるかな。

もしかしたら突然兄さまが私の料理を食べたいと言い出したかもしれないし
兄さま私の料理好きだから濃姫様にも振る舞って欲しいのかな?

取り合えず、了承し厨に向かうと見慣れた女中さんと見慣れぬ女中さんが数名せっせと料理を作っていて

「ああ!姫様!わざわざお越しくださって申し訳ありません。
濃姫様お付きの女中が新しく加わりまして、姫様直々に上様のお好きな料理の調理法を教えて差しあげて欲しいのです!」

織田の女中頭さんが理由を言いながら頭を下げてやってきて納得。
あー、新人さんに味付けの指導してほしかったのか。

兄さま、私の料理に興味持ってから食に目覚めちゃって、よく私が作ってたもんな。
調味料も見たこと無いのが多いのか若干戸惑ってらっしゃる。

幼い姫から料理を教わる、というのが少し困惑してるみたいだけど
できるだけ解りやすく口頭で説明して味付けさせて味見したら感激された。

さー、そろそろ広間に向かおうかと足を進めていたらすっごいスピードでこっちに来る気配!

忍服じゃない正装した鬼の心配性お兄ちゃんがやってきた!

「お市様!?何処に行ってたんだ!部屋が空だったから何かあったと思ったぞ」
「呼ばれたから・・・厨に行ってた」
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