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闇に咲く華

第1章 幼少期


19

もう何ヵ月も帰って無いような錯覚を覚えるけど、実際一月も出てなかったんだよね。

早る気持ちを押さえつつ、通された廊下を歩いて行く
先日は運悪く竹中半兵衛様に出会したけれども別に何も害は与えられずに
秀吉さんと慶次さんを助けた礼を素直に述べられました。

腹の探り合いは苦手なんですごめんなさい。

自室に着いてまず着替え、さあ兄さまの所に突撃です!
ただいまの挨拶をしに行かねば!
とお土産を確認したとこで黒羽が降りてきた?
どうしたの、と首を傾げれば彼は金の目を細めて笑って。

「信長公がこちらに来られますよ」
「兄さま、来るの?」

なんですって!?何、わざわざ来て下さるの兄さま。
お茶!お茶の用意とお茶請けっと思ったら雹牙が既に用意してきました。
雹牙も黒羽もマジ執事、ちょっとヨーロッパに留学してみる気無いかい。
ああ、今は中世か向こうも戦争中だ私の頭の中は色々混乱しているようだ。

「市ィ如何した」
「兄さま?」

パニック中に襖が開いてたみたいで、兄さまがずかずかっと部屋に入ってくる。
おおっと、いつまでもボケっとしてはいられない。
兄さまの袖をちょっと摘まんで正面に座って。

「兄さま、ただいま帰りました」
「うむ、市も息災で何より」

兄さまの撫で方が一番好きだと思ってしまうのは私はもう重度のブラコンだと思う。
今日は兄さまは帰ってきた私に付き合ってくれるみたいで
私は大はしゃぎで毛利様、尼子様、長曽我部様、そして堺であった松永様の件を3人の見解も含め話していった

「気配を読める様になったか」
「うん、いつも頼りっぱなしじゃ、悪いし
あ、兄さま。市、武芸も学びたい」
「うぬは戦に出ると言うか」
「それも、いずれ。薙刀でも身に付けてたら護身にも、なるかなって」
「松永めぇ」

うん、松永様の話した時すっごい婆娑羅のオーラ溢れてましたよね兄さま。
お願いですから攻めるとか変な事を起こさないで頂きたいです
大事にされてるのは嬉しいのですが軍を動かすにも莫大な資金が掛かりますしね・・・

「薙刀は黒羽と雹牙に教わるがいい」
「兄さま、ありがとう」

わあい、兄さまの許可貰ったあ!
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