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闇に咲く華

第1章 幼少期


15

朝です、まだ日が登ってないけど空は明るい。大体卯の刻だろうか
早くに目が覚めてしまったのでぱぱっと顔を洗ってスッキリさせて部屋で筆を走らせてます

尾張で私の帰りを待ってる兄さまへの報告と近況です。
最近バタバタしてたから全然書けなかった
心配かけてるかなー

詳細は帰ってからゆっくり話すつもりなので簡単に
あとは、雹牙の事情は聞きました。まる。

お礼も忘れずに・・・できたっと。

丁寧に折って包んで出来上がり

後は兄さまからのお手紙を持ってきてくれた忍さんに渡しておしまい
宜しくお願いしまーす。

「姫様どうされ・・・ああ、来ていたのですね」
「信長公からお市様に書状か」
「うん、お手紙持って行って貰ったの」

お茶を持ってきた黒羽が窓際に居た私に気付き
手にしている手紙を見て雹牙が呟く
二人ともちょっと困った様な顔?

「ええと、極力そういった者は私達を介してからにして下さいね」
「?うん、わかった」
「心の臓が幾つあっても足りんな・・・」

ちょっと、雹牙
机に突っ伏して盛大な溜め息吐かないで頂きたい!
言いたい事あったら直接言え!

私が理解していないのを察した二人は真剣な顔で寄って来て

「あのですね、姫様・・・」
「?うん」
「姫様は信長公の大切な妹君で、織田の姫君で、私達にとっても大切な御方です」
「うん・・・」
「お市様が尾張を離れてる今、使者と偽り襲い掛かって来たらどうする」

成る程、毛利の一件もあるし尼子さんとこで私の事がバレてた事もあるから
そう言う危険もあるのか、そうか。
まー、襲い掛かって来たら来たで・・・

「婆娑羅で、返り討ち?」

と首を傾げて返答したら深い深い溜め息が返ってきた。
お兄ちゃん達酷い、余計な心配掛けない様に精一杯真面目なのに。
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