第1章 幼少期
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到着してからがまあ大変だった。
城に着いてからまず先に国主の国親様へご挨拶
という事で最速で潮を落として着替えてバタバタと
女中さん本当にお世話掛けます!
あれだよね、私の場合婆娑羅使ったら何でも出来そうだよね
それと同時に駄目人間に降格しそうだから使わないけど(涙目)
「ふう・・・」
「お疲れ様です」
「大変だな」
黒羽、労りありがとうございます
雹牙、姫って大変だねー私も常々思うよ
これで国親様と挨拶が終わればご飯ですね、お腹が空きました
え、はしたない?それが私ですから
尾張に帰ってゆっくり料理したい!
その前にお使い、これ大事。
「姫様、国親様がお呼びで御座います」
「はい・・・」
女中さんの声に答えてから
兄さまから預かった書状を確認して立ち上がると忍の二人も天井裏に消えてった
さて、ご挨拶じゃー
通された広間には国主の国親様が座っておりました
「織田信長が妹、市と申します」
「良く来てくれた市姫、俺は長曽我部国親だ
そう固くならなくていい、自然に接してくれ」
国親様はそう笑って頭を撫でて下さった
うーむ、子供慣れしてる様な感じ
「これ、兄さまからの、お手紙」
そっと書状を渡すと
「おう、本当はあいつが来たかったんだろうけど時期が時期だし
市姫もうちの息子と同じ年の頃なのにしっかりしてて偉いな」
いえいえ、これでも中身成人してますからー
とは死んでも言えないので「お使いだから」で済ます。
というかこの書状の中身もアレなんだろうか?
兄さま、毛利家と同じ設計図皆に渡す気じゃないよね?