第1章 幼少期
雹牙と妙なコントを繰り広げてたら三郎四郎が噴き出した
「あはははははははははははは!お、お前ら面白れぇゲホ・・・!」
「さ、三郎四郎。大丈夫?」
ちょ、そこまで大笑い?余程ツボだったみたいで縁側にのたうち回ってひーこら
噎せてるもんだから雹牙に水お願いして私はツボってる三郎四郎の背中を擦った
「はー・・・悪い、手間取らせて」
「ううん、市もごめんなさい。笑わせ過ぎちゃった?」
「いんや、俺も久し振りにあんなに笑った。逆に感謝するぜ」
何か色々と悩んでたの阿呆らしくなったと言って照れ臭そうに笑って下さいました
やはり美形さんです・・・
写真っていつ頃開発されるんだっけ?
どうやって作るのか尾張に帰ってからの研究の野望は尽きそうに無いのう。
今写真が無いのが実に惜しい
松寿丸とか三郎四郎とか撮りまくりたいです
勿論大人になったら二人に見せるのは当たり前
きっと面白い反応をしてくれるに違いありません
「三郎四郎は婆娑羅者なの?」
「は?」
いきなり方向転換した私の質問に三郎四郎が素っ頓狂な声を出した
「髪の色や目の色、肌の色、が普通の人と違ったりすると婆娑羅者だったりするの」
だからさっきの忍のお兄さんも婆娑羅者なんだよーと付け加えると
三郎四郎は成る程、と手に顎を乗せた
「市も、肌が異様に白かったりするから」
「お前も婆娑羅者なのか」
こくこくと頷いたらふむ、と考え込んだ三郎四郎
私も色々と思いを巡らせる。
「お身内に、婆娑羅者って居ない?」
「居ても戦闘には使えない程度の者ばかりだなー」
「属性は、なに?」
「風、市は?」
「市は闇、稽古は忍の黒羽がしてくれてる」
「さっきの兄さんは?」
「雹牙は氷」
はぁーと二人で溜め息をついた
知り合いで風の婆娑羅者知らねー・・・
知ってても今のとこ一人?しか思い付かないけど
彼も私の少し上くらいの年齢だから却下
やっぱ同じ属性の師匠が居た方が伸びるのである
「風の婆娑羅者の知り合い出来たら紹介する・・・」
ぽつっとそう言ったら三郎四郎は困った様な顔で笑って
「一応じいさんにも聞いてみるけど、助かる」
不器用に頭をわしわしと撫でられました