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闇に咲く華

第1章 幼少期


「初めまして興元様、織田信長が妹、市です」
「急に現れて驚かせて申し訳無い姫、毛利興元だ此度は弟の松寿丸が・・・
毛利が大変世話になったと父から聞き及んでいる感謝してもしきれぬ・・・」

深々と感謝を述べる興元様にただ、ペコリと頭を下げ、いえ・・・としか言えず。
弘元様の方を見やればにこやかに微笑まれた。どうすれと。

「今家臣の者が来る、それまで少し待っていて欲しい」
「はい・・・」

家臣集めて何なさるおつもりですか弘元様!?
恥ずかしいです人前に出るの!隠れてもいいかな。松寿丸の後ろに(無理)

取り合えず興元様の横に座りなさいと言われたので上座の横らへんに松寿丸と一緒にちょこんと座る

そうして待っていると重臣らしき方々が部屋に入って来る来る。

黒羽は天井裏なので実質一人だ、ちょっと心細いので松寿丸の着物の袖を掴んだら
興元様に頭を撫でられた

ここに来てから毛利の方がよく頭を撫でてくるな
そんなに撫で易いか私。

「さて、急に呼び立ててしまって済まないが事が事でな」

凛とした弘元様の言葉に一瞬の動揺が走る

「この毛利の中で謀反を企てている輩が居る様でな
我が息子、松寿丸と友の妹君、客人の市姫が襲われた」
「して殿、その不届きな謀反者の賊は?」
「一応何とか捕らえたのだがな、今頃誰の差し金か吐かせている最中だ」

ん?弘元様何で今嘘言ったの?
思い切り吐いたよ?雹牙が黒幕も全部何もかも吐いたって言ってたよん?
松寿丸の方を見ると眉間にぶっとい皺
興元様は無表情で家臣達を見据えてて、弘元様は・・・ダレデスカこの微笑みの悪魔?

「はっ!大方其処な小娘の自作自演の雇われ賊じゃ御座いませぬか?」
「何を!?貴様・・・!」
「止めよ松寿丸」

多分私に罪を着せようと疑ってるんだろうけどこのおじさんは・・・誰だろう?
私が疑われたのを松寿丸が怒って怒鳴ろうとした所を弘元様にぴしゃりと窘められて
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