第1章 前編 時の彼女と死の外科医
「はぁ…はぁ…もうすぐ戦いに参戦するのに…ものすごく疲れた」
ユーリはドサッと再び瓦礫の上に座ると天井を仰いだ。
「ちょっと、あの人は恋愛対象に入らないの?好きにならないの?」
いい加減諦めてくれればいいものを、中々引こうとしない妖精にユーリは少し不振に思った。
まさか、ユーリが誰かを好きになることが重要なことなのか。
違うとは思うが、そう考えてしまった。
「……それより、まだ私の能力に関して隠してることあるでしょう?ちょうどいい機会だ、全部吐き出せ」
しかしこれ以上恋バナをしても仕方ないので、一番言いたかったことを言った。
ドフラミンゴでさえ知っている情報なのに、なぜ最初から教えてくれなかったのか。
たしかにドフラミンゴは天竜人だから普通の人とは違う気もするが、さっさと話してくれないと死ぬ気しかしない。
ユーリはため息を吐いた。