第1章 前編 時の彼女と死の外科医
(あぁぁぁあ!思い出した!!とんでもない死亡フラグを!!おまえは死ぬなって、おまえこそ死ぬ気満々じゃないか!くそー、ぜってぇ死なせねぇ!!)
ユーリは思い出すことは思い出したが、半分以上は違うことを思い出していた。
「…っち、やっぱり面倒な能力だな」
「……っ!」
ユーリが憤慨してると、銃に撃たれた衝撃で能力が解けたのか、ローの後ろにドフラミンゴが立っていた。
因みに痛みも地味に感じていた。
「…!?ぐはっ!」
そしてユーリが能力を使う間もなくドフラミンゴの蹴りがローに当たり、瓦礫の中に吹っ飛ばされた。
しかも打ちどころが悪かったのか、意識を飛ばしてるようだった。
ドフラミンゴはローを捕まえて上空へ浮かぶと、ユーリに手を差し出した。
「こいつの命が欲しければ、ついてこい」
ユーリは一瞬どうしようか迷ったが、今の状況は願ったりかなったりだったのでその提案に乗ることにした。
背後でこの騒ぎで駆けつけたルフィが何かを言っていたが、ユーリは大丈夫だと目で訴えるとドフラミンゴの手を取った。
(よしよし、後はローに海楼石をつけてもらって、私はドフラミンゴの秘文書とやらを探して、その後はルフィとローが仲良く?王宮に向かうのを背後から見守らねば!)
ユーリはドフラミンゴに連れていかれながら、今後の展開を考えていた。
またローの傷もしれっと自分に移して治していた。
予想以上の痛みで暴れそうになったが、なんとか王宮に着くまで耐えた。
因みに心臓の部分の傷は違う場所に移すことができた。
なんとも便利な能力である。