第1章 前編 時の彼女と死の外科医
フワフワと漂う意識の中でユーリが目を覚ますと、そこは辺り一面の花畑だった。
夢のような現実のような感覚に呆然としてると、目の前に一本の刀が現れた。
ーーーーおまえの素質を認め、次元の扉を開く鍵を授けよう
(次元の扉?)
ーーーーおまえが認めた者を、この世の果て’ワンピース’へ導くとよい
(どうやって?)
ーーーー真実を知りたければ、ドフラミンゴの持つ秘文書を探しだすのだ。そこに全てが書いてある
(この刀は?)
ーーーーこれはワンピースへと続く扉を切り開くもの。そしてお前の本来の力を目覚めさせるものだ。
脳内に鳴り響く声に、ユーリは不思議に思いながら会話していた。
どうやらこの刀は次元への扉というのを開く他に、今まで触れてしか発揮しなかった能力を、離れた場所から使えるようになるというものだった。
刀を一振りすると、離れた相手でもタイムを使えるなんともチートな技である。
もちろんユーリは、その力を悪用しようとは思わなかったが。
そんな考えこそ、トキトキの実に選ばれた1つであるとユーリは気づくことはなかった。