第1章 前編 時の彼女と死の外科医
ローはユーリを口づけから解放すると肩と腰に手を這わし、背中の傷に気を使いながらゆっくりと仰向けに押し倒した。
惚けた表情でローを見上げるユーリに息を飲むと、切れそうになる理性をギリギリ抑え、どこからともなくローションを取り出した。
それをユーリの秘部と己のものに垂らすと、ローはユーリに覆いかぶさり再び口づけた。
そしてユーリの両足を抱え上げ、濡れる蜜口に硬くそそり立つ男のものをあてがった。
「んんん!」
ゆっくりとユーリの肉壁を掻き分け入ってくる熱い塊に、ユーリの声はローに口内に消えていった。
押しては引くを繰り返し慣らすように腰を動かすローに、思わずユーリはその広い背中に手を回し抱きついた。
ローは一瞬動きを止め、めちゃくちゃにしてやりたい衝動を抑えると、再びゆっくりとユーリの体内に侵入していった。
ローの瞳は獣のようにぎらついているのに、あくまで優しくユーリを扱おうとする。
その行動は、ユーリの心を僅かに変化させた。
そして最後までゆっくりと腰を動かし収め終わると、口づけを止めユーリが慣れるまで待った。
浅く呼吸を繰り返すユーリの顔の至る所に口づけを落とすと、優しく髪を撫でた。