第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「ふふふ、随分仲がいいんだね」
ローの手札は ♥Q ♥K だった。
またもや強いカードに一体何なんだと思っていた。
「そういえば君たちは旅の途中か何かなのかな?」
「あ、私たちフレバンスへ向かってる途中なんです」
「……仮にも海軍相手にあっさり情報をばらすんじゃねぇよ」
「……あ」
テーブルに3枚のカードが置かれた。
2♠ 10♥ 5♠
「まぁいいじゃないか。フレバンスということは、復興活動に参加するのかな?」
「全然よくねぇよ。これ以上余計なことを聞いてくるな」
4枚目のカードが置かれた。
2♠ 10♥ 5♠ J♥
「フレバンスに隣接するアスガルド王国は私の故郷なんだ。何かあれば頼ってくるといい、少しは手助けができると思うから」
「え?いいんですか?」
「いいわけねぇだろ。人の話を聞けよ」
この男といいユーリといい、一体何回突っ込ませる気だとローは頭が痛くなった。
海軍の話すことなど信用できるわけがない。
そしてそんな奴に情報を漏らすなんて論外だ。
「大丈夫だよ」
ユーリはローに笑顔を向けた。
「私とローがいれば、怖いものなんて何もないから」
五枚目のカードは A♥だった。
ローの手元にはロイヤル・フラッシュが完成していた。