第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「この野郎ぉぉ!」
「うるせぇ、ここで騒ぐな」
ユーリが騒ぎ始めたのでローは軽く注意したが、すぐに医学書に没頭していった。
そもそもユーリが騒ぐ原因を作ったのはローなのだが、彼は相変わらず自由だった。
そしてユーリも最初は憤慨していたが、逆らってもどうせ無駄だと分かり大人しく絵本を読むことにした。
ーーーーむかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは…
(やっべ超つまんねぇ!もういいや自分で本を探してきてやる!)
開始一行で絵本を閉じたユーリは、一応ローに断りを入れて本を探しに行った。
意外とすんなり承諾を貰えたので、彼の離れて行動する基準がよく分からなかった。
まぁユーリが勝手にいなくならないと信用している部分もあるのだろうが。
(しかし凄い広さだな。英国の図書館みたいな感じかな?それともハリーポッターか?)
ユーリは本にはあまり興味がないが、この図書館の雰囲気は結構好きだった。
天井高くまで積まれている本には圧倒され、そこへ続く階段もレトロな感じでお洒落だった。
3階分ほどある高さまで積まれている本を暫く興味深そうに見ていたユーリだが、取り合えず適当に一冊を手に取ってみた。