第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「私のケーキバイキングがぁぁぁぁぁ!」
そしてユーリはこの船で開催されているケーキバイキングのチラシを見つけ、食べに行く気満々だった。
もともと、どの船に乗るのかは全てローに任せていた。
別に丸投げしていたわけではないが、この世界の仕組みがよく分からなかったのでお願いしていたのだ。
そして今回の豪華客船も最初はへぇ~と思っていただけなのだが、先ほどのチラシを見つけてしまい闘士に火がついてしまった。
「別にケーキなんて何時でも食えるだろ」
ローは図書館に行きたいと言っていたのでユーリは別行動するき満々だったのだが、なぜか一緒に図書館へ向かうことになった。
「それなら本だって何時でも読めるじゃないですかー!」
ユーリを目の届く範囲に置いておきたいローは、ユーリの別行動を却下した。
ユーリを1人行動させれば絶対に問題が起きると思っていたのだ。
どうせ後でバイキングでも何でも付き合うので、まずはローの用事に付き合わせることにした。
そこでユーリの用事を先にしないのが何ともローらしいといえばそうなのだが。
「取り合えずおれの用事が先だ。そこで大人しくしてろ」
ローは幾つか本を手に取り閲覧用の席に座ると、その隣にユーリを座らせた。
「なんて奴だ、私の希望をガン無視しやがって。ケーキがなくなるだろぉぉぉ!」
「なくなるわけねぇだろ。夕方になったら連れて行ってやるからこれでも読んでろ」
そう言って渡されたのは、子供向けの絵本だった。