第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
一人、また一人減っていく船員の数に、ユーリは少しだけ寂しく思っていた。
短い間だったが、彼らには本当に感謝をしていた。
ローを助けるときも、ユーリを助けるときも、彼らは快く手を貸してくれた。
ローに対する人望なのだろうが、突然現れたユーリにも本当に良くしてくれたので感謝してもしきれなかった。
「随分静かになったな」
ユーリよりもローの方が付き合いが長いので色々と思うこともあるはずなのだが、彼の表情は相変わらずだった。
いや、本当は色々思っているかもしれないが、それを表に出すことはないだろう。
「……なんだかあっという間だったね」
皆を送り終わると、船に残るのはユーリとローの二人だけになった。
明日にはこの船も処分し、他の船を乗り継いでフレバンスに向かう。
この船で過ごす最後の夜を、二人は甲板に出て酒を飲みながら過ごしていた。