第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「余計なこと言ってねぇだろうな」
声がした方を振り向けば、眉間にシワを寄せているローが立っていた。
突然現れた船長に、3人は顔を引きつらせ慌てていた。
ローはそんな3人を怪訝は表情で見ていたのだが、徐にユーリの腕を掴み立たせるとさっさと私室へ向かっていった。
「えー?もう終わり?まだ話したかったのにー!」
「キャプテンのケチー」
アマネとシズは何とも不満げな顔だった。
ユーリは明後日の方向を向いていた。
「もういいだろ、後はおれの好きにさせろ」
ローは口の端に笑みを浮かべると、ユーリを抱きかかえて消えたのであった。
「あらやだ、随分キャラが変わったわね」
「まぁそれは前から思ってたけどなぁー」
「子供が出来たらお祝いにいかなきゃ!」
「そうだねー、絶対すぐにできそう。寧ろもう妊娠してそう」
「あれ、聞いてないの?ユーリはまだ身体が回復しきれてないから、妊娠できる身体に戻るまでもう少し時間がかかるそうよ」
「そうなのか?再生の力はどうした?」
「さぁ?使わないってことは、まだその気はないんじゃない?やりたいこともあるっていってたし」
「なるほどー、キャプテンもやりたい放題ってわけだ」
「そんなこと言ってると斬られるわよ。まぁ、なんだかんだ言ってキャプテンは良い父親になりそうだけど」
「ユーリが微妙に阿保だからな。キャプテンがしっかりするしかなさそう」
「ふふふ、二人が作る家庭が楽しみだわ」
「そうだね」
アマネとシズは二人の将来を想像して、微笑んだのであった。