第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
男から話を聞いた後、向こうの世界に帰る方法を考えた結果、なんとなく結婚式を挙げればいいような気がしていたのだ。
なんとも乙女チックな思考だが、ユーリから聞く妖精の性格を考えると、あながち間違ってなさそうである。
ローも別にユーリとの結婚式を挙げるのは嫌ではなく、寧ろどちらかといえばやってもいいと思っていたので今回の件は丁度良かった。
だから折角平和なこの世界に来たので、早々に挙げることにしたのだ。
本当ならユーリの意見も聞くべきなのだが、断られる選択肢は端からなかったので当日に色々決めさせればいいと思っていた。
なんとも自分勝手だがそれが彼なので仕方ない。
「ほら、もしかしたら明日向こうの世界に帰るかもしれないから色々準備しとくぞ」
そう言って何事もなく部屋の片づけを始めるロー。
そして手に持っていたゼ〇シィをユーリに渡すと、取り合えず読んどけと言ってきた。
そんな今渡されて予習しろと言われても、まったく頭に入ってこない自信がある。
ユーリは暫く放心状態だったが、なんとか我に返ると雑誌は取り合えずテーブルに置いて慌てて夕食を用意したのだった。
因みに今まで働いていた場所にも連絡を入れておいたが、また気が向いたらおいでと言われて、なんていい人なんだろうと感動していたのはまた別の話である。