第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
そして数日後
珍しくローよりも先に帰っていたユーリは夕飯の準備を終えると、適当に漫画でも読みながらローを待っていた。
漫画といっても恋愛漫画だ。
ユーリは何気に妖精から言われた言葉を気にしていた。
ローは絶対に読まないと思っていたので、ユーリは恋愛漫画を読みながらどうしたら向こうの世界に帰れるのかこの一か月ずっと考えていたのだ。
(はぁ、何冊か読んだがまったく分からない)
しかしどれだけ読んでもどれも似たような内容なので、まったく打開策が思いつかなかった。
ユーリは漫画を置いてベットに横になると、小さなころから抱き枕にしている人形を抱きしめた。
ゴミ屋敷に住んでいたころから寒さに耐えるために、この人形を抱きしめ寝ていたのだ。
今はもう必要ないかもしれないが、色々と思い入れがあるので今でも大切に残している。
因みに名前はシロちゃんだ。
別に名前に意味はないが、小さいころの自分が無意識にそう呼んでいたので今でもそう呼んでいる。
(うーん、どうすればいいんだろうなぁ)
暫くゴロゴロしていたユーリだが、ローが帰ってきたので起き上がると玄関まで出迎えた。
おかえりと言うユーリに対してただいまと返すロー。
最初は照れるやり取りだったが、今では随分と慣れたものである。