第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
ローと一緒に眠りにつくと、ユーリは夢の中にいた。
ふわふわと漂っている感覚に、ユーリは暫くぼーっとして辺りを見渡していた。
「やぁ、最近の調子はどう?」
そして久しぶりに現れた妖精に、ユーリの意識は瞬時に覚醒した。
「あぁぁ!?お久しぶりです!!あの時は本当にありがとうございました!」
ユーリは思わず妖精に抱きつこうとしたが、ヒラリと交わされてしまった。
「ちょっと命の恩人を潰す気?まったく何時までも落ち着きがないんだから」
「いやはやすみません」
呆れた声の妖精にユーリは咄嗟に謝ったが、そういえばこの空間はなんなのか気になった。
それを妖精に聞いてみるとここは夢の中らしい。
いや、夢なのは分かるが、なぜユーリがここに呼ばれたのか分からなかった。
「あなたあの後、世界に認めてもらってめでたくハッピーエンドと思ってるでしょ?」
妖精の言葉にユーリは一瞬キョトンとした。
しかしすぐに生死を彷徨っている時に聞かされた言葉を思い出し、軽く青ざめた。
ユーリが目を覚ましてからは、あれだけ荒れていた天気も回復し、世界は平和そのものに見えていた。
だが、妖精の話を聞く限りではどうも違うらしい。