第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
一瞬シャンブルズで心を入れ替えて外させようとしたが、それだとローを乗っ取ているユーリが有利になる。
若しくは第三者がいるときに外させようと思っていたが、そういえばこのネックレスを外す条件が色々面倒なのを思い出した。
「ま、まぁいいじゃない!お互い助け合いながら生きて行こうよ!」
なんとも無理やりいい方向にまとめようとしているユーリだが、ローの不満げな表情は変わらなかった。
一体どこまでヒーロー並みにローを守ろうとするのだ。
昔からまったく変わらないその考えに、ローはため息が止まらなかった。
「でも、効果は別としてこのネックレスは嬉しいよ。本当にありがとう」
そう言ってくるユーリに、それを言うならローだって効果は別としてユーリからの贈り物は嬉しかった。
ローは背もたれから身体を起こすと、ユーリを抱きしめた。
「おまえのその性格はテコでも直らねぇのはよく分かった。だから、今後はおれの傍から離れるな」
強く抱きしめてくるローに対して、ユーリもローの背中に手を回し抱きしめ返した。
「離れませんよ。もう二度と。お互いしっかり見張って、助け合い、傍にいれば、何も心配はないと思います」
優しく言葉を告げるユーリはローの背をそっと撫でていた。
何時の間にか立場が逆転しつつある状況にローは苦笑した。
そして気まずさを誤魔化すように、そっとユーリに口づけたのだった。