第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「……うるせぇ、なにしてんだ」
そして遂に集中できなくなったのか、ローが文句を言ってきた。
ユーリは一瞬動きを止めたが、ベットから飛び降りるとバタバタとローの座っているソファーに走ってきた。
「流石に昨日のは死ぬよ!……あっこれ美味しそう……私なんかした!?……もぐもぐ……えっ、もしかして酔っぱらって口説きまくってたせい?……やったお菓子もある…」
ユーリはローの隣に座ると、怒ってるのか食ってるのか反省しているのか分からない感じで苦情を言ってきた。
そしてユーリが起きた時の為に用意していたルームサービスは、どんどんユーリの腹の中に納まっていく。
もぐもぐと食べながら怒っていたかと思えば、今回も私が悪いのかと反省し始める。
なんとも忙しいユーリを見ていてローはそっとため息を吐いた。
「怒るか食うか反省するかどれか1つにしろ。まったく何が言いたいのか分からねぇ」
「……じゃぁ、怒る!…いやそんなことしようものなら返り討ちにあいそう。ということは、反省したほうがいいのか?」
ユーリは食後のデザートに手を付け始めた。
さっき言ったばかりなのに、食べる手だけは絶対に止めないユーリには最早関心する。
「…おれが怒っていた理由は分かってるのか?」
「え?…口説いていたこと?でもそれは別に悪意はなく冗談だよ」
「悪意があってたまるかよ。つかそれだけじゃねぇ」
「んー…最初ローのこと分からずに誘っていたこと?それは……まぁいいじゃん!途中でちゃんと分かったんだし……それにしてもこのプリン美味しい」
「いいわけねぇだろ。何勝手に話を流そうとしてんだよ」
ユーリは面倒になったのか考えるのを放棄して、いそいそとプリンを食べて始めていた。
それを見ていたローの眉間の間には深いシワが刻まれた。
慌ててユーリは弁解をしていくが、ローの機嫌は中々元に戻らなかった。
どうやらまだ他に何かあるようだ。
ユーリは思い当たる限りローに聞いて行ったが中々ヒットしなかった。
しまいにはお前そんなことしていたのかと、余計な情報を与えてしまう結果になった。