第2章 プライド×劣等感
私は……さっきの威勢は何処へやら。
額から汗が垂れて、人の顔も見れなくて、手を体の前でくんだ。
あぁ、本当に情けない。
「……えっ、えっと、まだ、決まって…なくて、でも……多分、普通科の高校かなぁ……って…。」
焦りが先に立ち、無駄に早口になり、何故か馬鹿正直に答えてしまう。
「ヒーロー科でもねぇてめェが口出しすんな!!!黙ってろ!!!」
BOOOM
「ごっ……ご、めんな、さい。」
超至近距離で爆破を起こされ私はたじろぎ、席に座る。
さっきより、小さく、小さくまとまって。
「えぇー何だったの?うける」
「あいつ普通科かよ。まぁあいつ無個性だしな。」
「そうなの?じゃああの眼帯は?」
「中二病拗らせてんだろ」
「まじかイテェ笑」
みんなのザワザワが全部私への蔑みの声に聞こえた。
涙が出そうになるのを下唇を噛んでぐっとこらえる。だってこれ以上、恥ずかしいところを、みられたくないから。
眼帯は中二病じゃないよ…。邪王真眼でもないし、秘められた超絶パワーとかが開放されるわけじゃ……な…い。
って、否定したいけど、じゃあなんだよって…なるかな。
だってこれ、私の個性で……。
そこまで考えて、また涙が溢れ出して頬が熱くなって。
舌をかんで頑張って止めた。