【イケメン戦国】お気に召すまま【修正完了しました】
第4章 roasting
「うぅ…緊張するぅううう…!!」
この日のために仕立てて貰った小袖に身を通して、私は茶席の外に立ち、客人を今か今かと待っていた。
続けられた猛特訓の末、何とか三成くんから合格点を貰い。
自信を持ってくださいね、なんてきらっきらの笑顔で言ってもらった、ものの――
今日は野点で、いつもはだだっ広いだけの河原に、幾つも天幕が建てられている。
そしてそれぞれの中には茶席が仕立てられて、石だらけの地面には紅い毛氈が敷かれ。
そこ此処に華が活けられて、野外である事を忘れそうになる。
しかし少し上に目をやれば、秋晴れで雲一つ無い空。
抜けるような青と、遠くの山の紅葉のコントラストはまるで絵画のようで、一層この空間が稀有な物に思えた。