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Diable Patron

第13章 説得と決意


翌日。




今日は休日で、朝からのんびりしていた。



「おはよ。」




そんな声に起こされ、目が覚める。




「おはよう。」





そう返すと彼は少し照れ臭そうに笑った。




寝室は別なものの、起こしには来てくれる。




寝室一緒でもいいのになと思いながらも言うタイミングを見計らえず、結局そのままにはなってしまっているがこれはこれでいいかと思っている。




私も、裕も休日出勤しようと思い、いつも通り出掛ける用意をしていたときのこと、玄関のチャイムが鳴る。





ピンポーン




私はその音に反応して「はーい!」といって玄関を出た。




するとそこには私の母が立っていた。




「お父さんから話は聞きました。中に入れて。」




そういって私を押し、玄関の中に強引に入ってきた。




そこに物音を不信に思った裕が駆け寄ってくる。




「この人が壮くんの弟さん?」




そういって彼の顔をじっと見つめた。




「お母さん!突然来て勝手に入ってきて、なんなの?」




私が必死にそう言うと、



「昨日お父さんから話を聞いたんだけど、ちょっと引っ掛かったから見にきたの。」



と少し不機嫌そうに言った。




「よかったら中にどうぞ。」




そしてそれを和らげるかの様に不機嫌な顔ひとつせず、裕は母のことをリビングへと招き入れた。




私達は親子は椅子に座り待っていると、机の上にコーヒー入ったカップを三つ、並べ、裕が最後に椅子へと座る。




「ご挨拶が遅れ、大変申し訳ありませんでした。」



座って早々、裕は深々と頭を下げた。
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