夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第4章 wish
そうか…みんなあの人には敵わないと思ってるんだ。
そんな理由で翔さんを諦めようとしてたんだ…馬鹿だな。変なプライド持ってるから『気持ち』じゃなくて人間の優劣で決めてたんだ。翔さんがそんな事で人を比べる人じゃないってわかってるじゃないか。
「翔さん、ごめん、俺翔さんのことわかってるようでわかってなかった…許してもらえるなら翔さんの隣にいさせて?」
「いいに決まってるじゃん、俺がニノじゃなきゃ駄目なんだから」
翔さんが少し不貞腐れた様な表情をしてる…こんな表情見せてくれるのは俺にだけって思ってもいい?
「ありがと」
ぎゅっと抱きしめると翔さんの腕も俺の背中に回りぎゅっと抱きついてきた。
「俺もありがと…」
やっぱ可愛いわこの人…この人の可愛い姿を見れるのは俺だけの特権でありたいな。
「ふふっ」
自然と笑いが込み上げる俺を不思議そうに見上げる。
「どうしたの?」
「可愛いなぁ、と思って…」
「何が」
「翔さんが」
「な、なにっ?どこがっ?」
慌てふためいて俺から離れ顔を紅く染める翔さん。
「そういうところ…仕事してるときは冷静で頼りになるのにね」
「仕事中は気張ってるから…今はそんな必要ないし、それにニノだから…」