夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》
第4章 wish
「ニノ、翔くんの悩み事気にするならさ翔くん本人とちゃんと話してみなよ」
大野さんが俺に微笑みかける。
「だって、翔さん教えてくれないし…」
「心配なんでしょ?俺たちに聞き回るくらいなんだから」
潤くんも優しく笑いかけてくる。
「それはそうだけど…」
「ニノはそうゆうとこ不器用だよねぇ…まぁ翔ちゃんもなんだけど、だからさふたりでじっくり話し合いなよ、悩みなんてあっという間に解決しちゃうから」
相葉さんまで…俺、翔さんと結構話してるつもりだったのにまだ足りてないのかな。
「それじゃあ、俺たちは退散しますか」
荷物を手にする大野さん。
「ですな」
帰り支度を急ぐ潤くん。
「んじゃなぁニノ、ちゃんと本心から話せよ~」
ヒラヒラと手を振る相葉さん。
3人が立ち去った後、楽屋に残ったのはイスに座って俯く翔さん。
「あの、翔さん…」
俺が声を掛けるとビクッと動いた。
「…なに?」
俯いたまま返事をする翔さんはどこか落ち着きがなくて。
「翔さんの悩み事ってなに?あの3人はわかってるのに俺にはわからなかった…翔さんの事見てるつもりだったのに、ごめん…」
「謝る必要はないよ…ニノには知られないようにしてたし」
「そっか…俺昔から翔さんには色々相談してきたけど、翔さんにとっては俺じゃ頼りないんだね…」
なんだかんだ言ったって翔さんの相談相手はやっぱり大野さんなんだ。
「違うよ!」
俯いてた翔さんが突然顔をあげて俺を見た。