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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第5章 私立リアリン学園!序章




~ヴァンにて~





待ち合わせ時間の20時ちょうどに、私は、『ヴァン』と小さく書かれた看板のあるお店の前に立っていた。

ちょっと奥まった通りに、ひっそりと佇む店。

………ここ、だよね。

いつもだったら、よく行く居酒屋か、たまにオシャレにイタリアン、とか。

けど。

このお店は、なんていうか………私達の日常とは、かけ離れた大人な雰囲気で。

普段なら、絶対行くようなお店では、ないんだけど―――。



それでも。

意を決して、店のドアを開ける。



「いらっしゃい」



カウンターでグラスを磨いているバーテンダーに声をかけられる。

やっぱり、想像していたとおりの店内だ。

黒を基調とした、薄暗くシックな店の造りは、それだけで、もう異空間を放っていて。

思っていたよりも広い店内には、カウンター以外にもテーブル席がいくつかあって、何人かのお客が上品にお酒を楽しんでいる。

妖しげで、どこか秘密めいた雰囲気を持つ店―――。



「一人か」



バーテンダーに、声をかけられる。



「あ、後で友達が来ます」



そう答えると。



「じゃ、向こうの好きなとこに座ってろよ」



テーブル席の方を指さしながら、そう言われて………。

ん?

なんか………違和感が、ある。



「何飲むんだ?」



「え、あ、じゃあ………ビールを」



なにかがおかしいと思いながらも、聞かれたことに答えて………。



えっと。

………私、お客、だよね?

それで、この人、バーテンダー。

お店の人、だよね?

なんか、口調が変じゃない?







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