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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第5章 私立リアリン学園!序章




「前から思ってたけどさ、バイト、家庭教師とか塾の講師とかの方がいいんじゃない?」

「なんで?」

「だって、その方が教職のツテってありそう。それに、先生の元の職業がメイドじゃ、ね。いろいろとマズイんじゃない?」

「あー、それ、私も少し思ったけど………メイドって言っても、要はウエイトレスだからね、別に普通だよ。うちの店、裏通りのそのまた裏通りだから。全然目立ってないから心配ないと思うよ?それに、メイドなんて今しかできないし。楽しまなきゃね」


「割り切ってるならいいけど。オバチャンになっても、メイドしてるかもーって心配になってきて、さ。」



「………今年で、メイド卒業するからっ」



「お、言ったね?」



「言ったよ!絶っ対に、先生になってみせる!」



ほろ酔いの頭の中で。

夢を実現させて、前へと進んで輝いている結衣を、羨ましく思いながら………。



私は、強く、強く、決意した―――。





………酔っ払う前にお風呂、と思っていたのに、けっこう飲んだなあ。

星空を眺めながら、露天風呂で手足を伸ばす。

かなり熱めだけど、意外に心地よい。

透明なお湯は、かすかな香りがたちこめていて、肌に優しく染み渡る。



「この熱さ、いいよね。いかにも温泉って感じでさ~」



結衣も平気なようで、満足そうに目を細めている。





「お風呂上がったら、飲み直そ♪」





尽きることのない、おしゃべり―――。

そして、私達は、明け方近くに眠った。



翌日。

旅館を後にし、お土産屋を見て回ったり足湯に立ち寄りと、楽しい時を過ごした。

久しぶりに羽を伸ばした気がする。

エネルギーが満ち溢れているかのようだ。

そして、思った。

ただなんとなく送るだけの日々を、もう、繰り返したくない。



変わりたい。



変わらなきゃ―――。







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