第5章 私立リアリン学園!序章
はぁ………。
バイトの帰り道。
私は、大きなため息をつきながら、歩いている。
なんだか久々にドキドキして、舞い上がってしまっていたけれど。
私以外のメイドの女のコとも楽しそうに話していたアイドル君を思い浮かべて、また一つため息―――。
『また来るね』
そう言ってくれた、あのアイドル君。
―――次、会える時っていつかな。
なんて。
………って、言っても。
別に、私に会いに来るわけでもないし。
見た目からして、絶対、私より年下。
期待したって無駄だよね………。
そんな事を考えていると、また、ため息が出てくる。
………はぁ。
私は、そんなため息を繰り返し、足取り重く歩き続ける―――。