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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~




マインが、男子宿舎から出てきた日―――。



昼休みだから誰もいないと思っていたけど、あの日、停学中のアルバートは、宿舎にいた。

つまり、マインは、アルバートに会いに行っていたということか?

どういうことだよ!?

あまりの衝撃的な事実に、めまいがしそうになる。



マインとアルバート………。

どうにもしっくりいかない組み合わせだ。

授業の受け持ち、生徒会の次は、かるた部でも一緒だ。同じ時間を共有することで、意気投合したのかもしれない。きっかけは、いくらだってあるだろう。

てっきり、アーサーとイイ仲なのかと思っていたけど………どっちかというとアーサーが言い寄ってるってのが正しいか。



ギュッと拳を握り締める。例えようもない苦々しい感覚が胸に込みあげてくる。

自分のこの、やけに曖昧で、おぼろげな感情の正体が何か、はっきりしない。

薄暗い濃い霧に包まれているかのようなモヤモヤとした、この気持ち―――。



わからない。

何かが、ずっと引っかかっている。

何度目も何度も自問自答して、堂々巡りを繰り返す。

どこにいても、何をしていても、マインの笑顔が頭から離れない。

近づくと、微かに甘酸っぱい爽やかな香りがする。柔らかな息づかい。細くて白い腕。しなやかな長い指。

この手に、手を重ねたい―――無意識のうちにそう思って。急いで考えを振り払う。

………最近の俺は、本当にどうかしてる。







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