第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「少しは、歩み寄る努力する。それでいい?」
「うん。応援してるよ」
じっと見つめていたら、なんだか胸がジワンと熱くなってきて、顔が火照っていくのを感じた。
慌てて頬を抑えようとすると、それよりも早く、レイヴィスの指が、私の左頬をツーッと、滑っていった。
え―――っ!?
無意識の行為だったのか、パッと指が離れたかと思うと、レイヴィスの顔は、みるみる赤く染まっていった。
顔を合わせられなくなって、お互い別の方を向く。
「………っ、練習に戻るから」
「う、うん、そうだね………じゃ、また明日、補習で」
パタパタと足早に去っていくレイヴィスを背中に感じながら、さっき触れられた頬を、ゆっくりゆっくりなぞってみた―――。