第34章 私立リアリン学園!13時間目~レイヴィス~
「心配される筋合いないんだけど?」
「………っ、それはそうかもだけどっ、仕方ないじゃない、心配になっちゃったんだからさ!!」
レイヴィスの無機質な反応に、ついカッとなって答えてしまう。
「お前ってほんと、変なヤツ」
そう言って、レイヴィスは、口角を上げてみせた。
………え、笑ってるの?ここで、その反応?
驚いたけれど、それは一瞬で、すぐに真顔に戻っていた。
「補習ないと暇してるんだな」
「失礼な。暇してるわけじゃないよ。今日は、やっぱりオケの練習で補習を休みにしたんだよね?」
「ああ。いくら、お遊びで弾いてるといっても、昨日の今日で遅れて参加するのは、さすがにマズイから」
トゲを含んだその言い方で、本心を偽っていると感じた。
「本当は、プロになりたいんじゃないの?」
「そんな事考えた事もない。家業を継ぐつもりだから」
「なんで、そんな嘘言うの?」
「なんで、嘘だと思うんだよ」
「だって、すっごくヴァイオリン好きだよね?ずっと弾いてたいって思ってるよね?今日だって………ううん、今日だけじゃない。早くヴァイオリン弾きたいから補習を切り上げて欲しかったんでしょ?」
「………」