第32章 私立リアリン学園!12時間目~アルバート~
~集合!~
昼休み―――。
私は、食堂で熱々のビーフシチューを味わっていた。
スピーカーからは、今流行りのアイドルの曲が流れている。いつも放送部員が趣向を凝らして、お昼のひと時を楽しませてくれている。
一通り終わると、先生方、各部、その他からのお知らせをアナウンスしてくれる。
そして、今日のお知らせの第一声は―――。
『生徒会役員は放課後、生徒会室にお集まりください』
そうそう、これこれ!よく聞くアナウンスだよね。
そして、きっと、この次!
『かるた部員は、重要なお知らせがありますので、放課後、第三和室にお集まりください』
きた、きた、きた~~!
実は、これ、私が放送部に頼んだもの。
これ聞いたら、かるた部員、全員集合すること間違いなしでしょ!
私って頭いいよねえ。
自分のヒラメキに満足しながら、口いっぱいにホロホロのお肉を堪能する。
「かるた部って何?」
「そんなんあったんだ?」
「部員いるのかよ」
「犬も歩けば棒にあたる、はい、取った!って感じ?」
「ダサッ」
なんて、からかい気味の笑い声とともに、いろんな声が周りから聞こえてくる。
………ずいぶん、馬鹿にされてるなあ。
いや、でも私だって、そんな部あるんだ?って思ったし。
そんなかるた部に所属している生徒って、どんな人達なんだろう?いわゆる幽霊部員ってのがヒュ~ドロドロ~って、大集合するってことだよね?
放課後が楽しみ!