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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第29章 私立リアリン学園!11時間目~イケヴァン・アーサー~




バタン―――ッ!



突然、ずいぶんと勢いのある調子で、職員室のドアが開く。

誰もがそちらに目を向けてしまうほどだった。



「失礼します。ああ、黒崎先生、こちらにいらしたんですね」


何事かと注視している私達とは裏腹に、ゆったりとした口調のセバスチャンが入ってきた。



「ジル教頭が探しておりました。資料室かもと、そちらへ向かいましたが」


「何っ、わかった。すぐ行く」



黒崎は、もう私のことなど気にするふうもなく、足早に職員室を出て行った。



………た、助かったぁ。



と。

セバスチャンと目が合う。

つかつかと、こちらに近づいてきて、半開きになっているパソコンをパタンと閉じ、自然な仕草でUSBデバイスを抜き取る。

それから、私のすぐ前の透明缶に手を伸ばし、中から視聴覚室とタグのついた鍵を人差し指で釣りあげた。



「こちらが視聴覚準備室の鍵です」


鍵と一緒に、USBデバイスを私の手のひらに乗せると、そのままクルリと向きを変えて、歩きだした。

ハッとして、セバスチャンを追いかけるように私も職員室を出る。



「セバスチャンッ」


もう、けっこう前を歩いているので、慌てて声をかける。

振り向きもしないし歩みを緩めることもしないセバスチャンに、駆け寄って行く。

追いついたのに、立ち止まろうともしないし!



「ちょっと待って」







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