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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第29章 私立リアリン学園!11時間目~イケヴァン・アーサー~




紙袋から猫缶を取り出す。

蓋を開けて、地面に並べていると、猫達が出てきた。



ニャー、ニャー。



………カッワイイなあ。

見てるだけで癒されるね。



猫の頭を撫でながら、思う。

こうして、シドの手助けをしてるってことは、つまり、リアリン学園長やジル教頭とも密接な関係ってことだよね。



セバスチャンに相談してみようか―――。



「ねえ、パスワードを突破するいい方法って、ないかな?」


「ずいぶん会話が突飛な気がするのですが。パスワード………それは、ずいぶん難関ですね。私のような、ただの執事には、答えかねます」



………セバスチャンって、執事なんだ。

そんな言葉、思い浮かばなかったなあ。

執事ってあれだよね、お金持ちのお嬢様とかの身の回りの世話をする人。セバスチャンは、学園の執事ってことなのかな。



「また何やらかそうとしてるんだ?マイン先生よぉ」


不意に、背後から低い声が聞こえてきた。



―――!

えっ、この声って………。

急いで振り向く。



「シド!?怪我、治ったの?もう大丈夫なの?」


「ゆっくり療養もできねえ。俺がいねえ間に、ひと騒動あったようだな」


いつもの不敵な笑みを浮かべて、立っているシド。



「そうなのよ!もう、いろいろ………って、あれっ?でも、そういえば、シド、退学にされたんだよね?」


「勝手に決めやがって。んなもん、誰が従うかよ」


「相変わらずだね」


あまりにいつもどおりなので、ついクスッと笑ってしまう。



「で?お前は、なんでココにいるんだ?勝手に来んなって言っておいたはずだが?」


凄みのある顔つきで睨まれる。







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