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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第29章 私立リアリン学園!11時間目~イケヴァン・アーサー~




と、角を曲がってきたセバスチャンと鉢合わせた。

セバスチャンが、持っている紙袋をさり気なく後ろ手に隠したのを、見逃さなかった。



「どこ行くの?」


「どこというほどでもありません」


「それ、何?」


「別に、何も。仕事がありますので、失礼します」


シラッとした顔で通り過ぎて行った。



セバスチャンは、この学園では、どういう位置づけなんだろう?先生ではないみたいだからね。雑用係って言ったら、言葉が悪いけど。なんでも屋的な、そんな感じ?

初日に車で迎えに来てくれて、いろんな手続きをしてくれた。それから、ルイの音楽会の時は送ってくれて、ドレスをクリーニングに出してくれた。

お昼を食堂から応接室に運んでくれたりもしてたね。

そういえば、シドの代わりに猫にエサあげてるんだよね―――。



あ、もしかして!



私は、セバスチャンが去った方向に歩きだした。

しばらく歩いて、裏庭に出る非常口のドアを開ける。



やっぱり。


そこに、セバスチャンの姿を見つけた。



「あとをつけてきたのですか?悪趣味ですね」


すぐさま私に気づいたようで、振り返って小さくため息をつく。


「悪趣味って。そんなんじゃないよ。私もここに用があったの」


「一人で来てはいけないと言われてますよね?」


「一人じゃないよ、セバスチャンがいるもん」


「………ああ言えばこう言う………それは、屁理屈と言うものです」


「いいから。私も手伝うよ」







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