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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第29章 私立リアリン学園!11時間目~イケヴァン・アーサー~




手がかりがまったく掴めないまま、日は経っていく一方だ。

………行き詰ってるなあ。



黒崎の担当教科は数学だ。今までまったく関心なかったから、知らなかったし知ろうともしなかった。

あの偉そうでイヤミな態度だから、生徒にはもちろん嫌われている。

それから、この学園では一番の年長者なようだ。

あの歳で独り者なのかな?宿舎暮らしだからね。家族がいるかどうかもわからない。

黒崎のことでわかったことは、これだけだ。





静かな職員室。何人かの先生はいるけど、次の授業の準備をしているようで、黙々と机に向かっている。

黒崎は、いない。今は3年2組で授業中。黒崎の時間割は調査済み。



あれ、そういえば、最近、ジル教頭を職員室で見かけることが少ない。

ドコにいるんだろう?学園長室かな?

そんなこと言ったら、クロードとロベール先生だって職員室にいたのは、最初の時だけだった。

どこかに、いいくつろぎ場所を見つけたのかも?

私は、別に職員室が窮屈だとは思わないから、これでいいけどね。



ちょっと休憩にしよう。

な~んて、さっきからずっと休憩だけどね。

次の授業も合唱練習だから、何も用意する必要がない。

こんなに時間を持て余しているのに、作戦は進まず。冴えたヒラメキもやって来ない。



フウッと軽くため息をついて、立ち上がり、職員室を出る。

一番近い自販機でいつものミルクティーのボタンを押す。



ガコンッ。



ひんやり冷たいペットボトルを取り出す。







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