第29章 私立リアリン学園!11時間目~イケヴァン・アーサー~
「なんで、私が制服着なきゃいけないのよ。コスプレじゃないんだから!………って、あ~、もうっ。話の流れが変なんだけど!!何を聞いてたんだっけ?ああ、そうだ。私はね、古典が専門なの。だから、いずれは古典の専科教師になるだろうけど、今は見習い期間みたいな感じで、全学年全クラスの基本教科を担当してるんだ。最近は、合唱コンクールが近いから、その練習を担当することが多いけどね」
「あー、だからかあ。あちこちで歌ってるの聞こえて来るから、ココ音楽学校だっけ?って錯覚しちゃったんだよねー、伯爵」
「ああ。どこのクラスも、歌もピアノも上手いから感心するよ。マインの指導がいいのかな?」
「いえいえっ、私が全クラス指導してるわけじゃないんで。それに、上手なのは、生徒達の実力です。クラスごとにまとまりがあるし、練習熱心だから驚くほどの上達ぶりなんです」
「合唱コンクールが楽しみだね」
「ですね」
「マインは、歌わないのー?」
「だから、私は、生徒じゃないってば」