第29章 私立リアリン学園!11時間目~イケヴァン・アーサー~
アーサーは、この事件が事実で、リアリン学園長とジル教頭が共謀していると思っている。
そんなこと絶対ないって、私は、言い切ったけど………どこからそんな自信が生まれてきたのだろう。
リアリン学園長が言った、
『私は潔白だ』
この言葉を信じたい一心なのだ。
けれど、まだこの学園に来て日の浅い私に、何がわかると言うのだろう―――。
「ごめん。俺の考えを押しつけるつもりはないんだ。今のは忘れて。それよりさ、マインは専科教師じゃないんだね?鍵入れてなかったでしょ」
ガラリと話題が変わったことに、ホッとする。
「私は基本教科担当だから、全部の授業を教えてるよ」
「体育も?」
「うん」
「ふーん、俺も女子の体育なら受け持ってもいいかも。ヤロウはお断り」
「やっぱり、女のコ好きだね」
私は、笑いながら言う。
「そりゃ、もちろん。けど俺、お子チャマには興味ないんだよね。やっぱり大人のオンナがいいよね。マインみたいな………って言いたいトコだけど、マインも微妙にお子チャマの部類っぽいよね」
「私のどこがお子チャマなのよっ」
「あれ、言われない?生徒と混じってると先生に見えないって」
「言われないよ!」
「皆、言わないだけじゃない?制服着たら、全然違和感ないと思うケド?」