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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~




~救済~





ライラック通り二番地。

中心部から少し離れたせいか、人通りが少ない。

さっきまでの街並みとさほど変わらないけれど、こちらの方が高級住宅地っぽく感じる。

家の大きさも庭の広さも、ひとまわり大きいようだ。

その中の一つに、青い屋根の洋館が佇んでいる。

試しに呼び鈴を鳴らしてみる。

応答は、ない。



トントン。



小さくノックをしてみる。

やっぱり、返事はない。



ガチャ。



ドアノブを回してみる。

当たり前だけど、鍵がかかっている。



ここは、シドの隠れ家。

さっき、カフェの店主に教えてもらった。



はぁ………。



途方に暮れて、大きな深いため息をつく。

もう他に、どこを探せばいいのだろう。



スマホを取り出し、何度目かわからない、シドの番号を押してみる。



トゥルルル、トゥルルル………。



お願いだから、せめて電話に出て―――!



何度目かの虚しいコール音の後、諦めて歩き出す。



………?



ずいぶん先の角の隅に、座り込んでいる人影を見つけた。



あの人、あんな所で何してるんだろう………。



まさかと思いながら、恐る恐る近づいていく。


………!!!



「シド!!」







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