第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~
悪いのは、私の方?
教師志望なのに、メイドカフェでバイトした私が、いけないの?
………そういえば、結衣にも言われたっけ。
『バイト、家庭教師とか塾の講師とかの方がいいんじゃない?その方が教職のツテってありそう。それに、先生の元の職業がメイドじゃ、ね。いろいろとマズイんじゃない?』
そのとおり、本当にいろいろとマズイことになっちゃったよ。
けど、それもシドの言うとおり、覚悟の上だった。
ただ、まっすぐに、優等生のままではいたくない―――ずっとそう思っていたから。
勉強だけを教える先生には、なりたくない。
生徒の気持ちが、わかる先生が目標で………。
だから、それには少しくらい羽目外してないと。
そう思って、メイドカフェに飛び込んだ。
あの頃の私にとっては、それだけでも大きな冒険だった。
友達みたいに寄り添えて、でも尊敬できる先生―――それが、私の憧れの教師像だった。
そんな私に、フーゾクの疑いがかかるように仕向けるなんて、やっぱり許せないっ!