第26章 私立リアリン学園!9時間目~シド~
「察しついたか」
シドの声が、どこか遠くで聞こえているような、そんな錯覚を覚える。
「なんで、ジル教頭が、こんなこと………」
声が、震える。
握り締めた両の手に力が、こもる。
「元々、噂になってた。真面目な清純そうな新任教師の淫らな過去。どうせいつかバレんだから派手な方がいいだろ」
「………淫らな過去じゃないから」
「噂ってのは、尾ひれがつくもんだ」
「だったら、もっと普通の写真にすればよかったでしょ?そしたら、尾ひれなんかつかないでしょうが!!」
私は、感情的になって声を荒げる。
「どうだかな。どんな写真だろうと人ってのは、面白く悪いように解釈したがる」
「こんなことする意味が、わからない」
「お前の足すくおうとしてるヤツがいる。だから、先手を打った。いずれにしろ、いつか真実は晒される。お前だって覚悟の上でバイトしてたんだろ?メイドカフェ☆モエ~ルのリリカちゃんよぉ」