第2章 愛する人【豊臣秀吉】
「…。」
寝ていた。
今は朝だった。
あの後、私はそのまま寝ていたんだ…。
一日中泣いていた私には何回も抱かれる余裕なんて無かったんだ。
隣を見ると秀吉さんの寝顔が。
今日で別れるかもしれない。
そう思うとまた涙が出てきそうだった。
でも泣く訳にはいかない。
涙を堪えて私はそっと彼の頬に口付ける。
「…あれ…楓ちゃん…おはよ。」
口付けが彼を目覚めさせたみたいだ。
「おはようございます…。」
「…大丈夫?動ける?」
「少し腰は痛いですが…大丈夫です。」
「なら、良かった…今日はちょっと遠出になる予定だからね。」
「はい…。」
今日でお別れか…。
嫌だな…本当に。
「大変です!秀吉様!」