第2章 愛する人【豊臣秀吉】
「はぁ…。」
「どうしたんです?溜息なんて付いて…。」
とある晴れた日。私は悩んでいた。
「三成さん…もし姫神子が見つかって帰る方法が見つかれば私は元の世界に戻れるんですよね?」
「ええ…そうですが…。」
「はぁ…。」
帰りたくない。
帰ってもつまらない。
この世界の方が毎日が楽しい。
そう思うのもあの人がいるから…。
…
「私なんて血以外何も取り柄ないから家事だけはこなしちゃうぞ!」
一人暮らしが長すぎた自分には家事などチョチョイのちょいだった。
…洗濯機がないけど、仕事がなく自由な時間が有り過ぎるから暇すぎた。
「〜♪〜〜♪〜〜〜♪」
元の世界に居た時に流行っていた曲を歌い出す。
あぁ、そう言えばあの歌手どうなったんだろうなぁ〜。
「あれぇ?楓ちゃん!洗濯してんの?」
「あっ、秀吉さん!」
好きな人と出会い手を止める。
「あ、様子見に来ただけだから手は止めなくてもいいよ?俺、その姿が見たいし。」
「そうですか?」
ではお言葉に甘えて、と呟いて洗濯物を干し始める。
「ねぇ、楓ちゃん。この後…時間がある?」
「え?はい。空いてますけど…。」
「姫神子の情報が見つかったんだよね。」
ドクン
「しかも結構有力情報。」
ドクン
何でだろう?
心臓の音が速くなる。
「そ、そうなんですか…。分かりました。後程向かいます。」
「ん、じゃあ、後でね〜!」
もしその情報が姫神子がいる場所だったら
帰られるかもしれない。
…嬉しくない。