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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第27章 トド松END〜警部補とわたし〜(※)


沈黙が場を包む。
捜査員も十四松さんも私たちも、あつしさんが次に何を言うのか固唾を呑んで見守っていた。

「トド松くん……」
やがて、あつしさんは顔を上げた。

「はい」

「君は今やっていることに意味があると確信しているんだね?」

トド松先輩は力強く頷いた。
「はい。信じられないでしょうけど、デカパン所長は助かりますよ。芸は身を助く、と言いますよね。彼の芸は研究だ。デカパン所長は自分の発明に命を救われるんです」

「…………。わかった……」
あつしさんは手をあげた。
「全員銃をおろしてくれ。僕がいいと言うまでかまえなくていい。間違っても撃つなよ?」

銃が一斉におろされる。
私たちはホッと息を吐いた。
やっぱり銃口を向けられているのは気分が悪い。

トド松先輩はポケットから小瓶を取り出した。
「チョロ松警部、ここまでお付き合いくださりありがとうございました」

「え? ああ……」
チョロ松警部が曖昧に頷く。

「僕は警部の下につけて幸せでした。あなたは素晴らしい警察官です。僕はずっと警部を尊敬し続けます」

チョロ松警部が薄気味悪そうに顔をしかめた。
「トド松くんがそんなこと言うと気持ち悪いな。いつも僕を馬鹿にしていたのに」

「馬鹿にしていたわけじゃないですよ! リスペクトって言うんです」
きゅるんとウインクしてみせる先輩。

「リスペクトねぇ……」
チョロ松警部は不審そうにトド松先輩を見つめた。


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