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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第27章 トド松END〜警部補とわたし〜(※)


私たちは墓石のうしろから飛びだすと出口に向かって走りだした。

墓石はひしめくように建てられているから、なかなかスムーズに進めない。

走りながらふと不安がよぎった。

あつしさんがひとりで来ているなら問題はない。
研究所にいるのだから、出てくる前に逃げればいいだけ。

でも、もしあつしさんが部下を連れてきていたら?

「いだっ!」
考えながら走っていたせいか、つま先を敷石に思いきりぶつけた。

「う、痛ぁ〜」
立ち止まって足を押さえる。

「おい、ゆりくん! 遅れるな!」
チョロ松警部が振り返った。

次の瞬間、

「あはー! ゆりちゃんみっけー!」

大きな声とともに誰かに腕を掴まれる。

「えっ!?」
見あげると、パッと闇に咲いたひまわりのような笑顔。

「まずい!」
チョロ松警部がトド松先輩を引っ張り、とっさに隠れた。

ウソでしょ?
なんでここにいるの?

「ゆりちゃん、こんな夜に危ないよ〜? 捜査なら僕たちと一緒にやればいいのに!」

私の腕を掴んでいたのは、鑑識課の十四松さんだった。

「『僕たちと一緒に』って……鑑識課までトド松先輩の捜索に駆りだされているんですか?」

「あい! あつしさんに頼まれた!」


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