第17章 近過ぎたキミ②(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
部屋の中には
まだ自分の匂いも残ってる気がして
堪らなくキュンキュンする
『徹…一緒に……』
近付こうとした私の足を止める
玄関の開く音
お父さん?お母さん?!
慌てて部屋を出て
様子を伺いがてら
トイレに向かうと
「あ、姫凪〜
まだ起きてたの?
チョットお父さんを
運ぶの手伝って」
赤い顔したお母さんが
私を手招く
『また、デート?
そんなに飲ませてー』
仲の良い両親は
よく遅くまで飲みに行ったりして
お酒の弱いお父さんは
大概潰れて帰ってくる
「カラオケで盛り上がってねー
チョット飲ませ過ぎちゃった」
そう言ってお父さんの手を取って
引き起こして
私に反対側を支える様に
指示してくる
『はいはーい』
ん、と力を込めて
歩こうとしたら
「どうしたの?まだ熱?
力入ってないわよ?」
腰とか腕とかに力が入らない
寝起きっていうのもあるだろうけど
原因は別にあるのは明白。
『あ、うん…
まだチョットふらふらしてて
熱は下がったけど…
それに寝起きだから…』
でも、熱のせいにしておかないと
バレたらダメだもんね!